復活したアニメタイム
もうすぐ夏になろうとしているのに冬の話題になってしまうが、今年の1月、2月は末娘の大学受験で、家の中も受験モード一色になると思っていた。ところが、思いがけず昨年11月末に自己推薦で進学先が決まり、急に受験が終わった。
「これから気を引き締めて本番を迎える」という緊張感が一気に緩んだが、娘の通う高校から「1月の共通テストは、推薦合格者も受験するように」とのお達しがあったため、そこまでは一応受験モードを保っていた(とはいえ、かなり緩んではいたが)。
1月半ばにそれも終わると、娘には突然、まったくの自由時間が訪れた。
そこで復活したのが、夕食後のアニメタイムである。
なんでも好きなものを、好きな時間に、好きなだけ見ることができるこのご時世。
娘は受験が終わってから、この時間に限らず、見たいものを思う存分見続けているのだが、それとは別に、夕食後に私と一緒にアニメを1話ずつ見るというものである。
これは、末娘が小さい頃から始まった。
上の二人の子どもたちと一番楽しんだのが、世界名作劇場の「ふしぎな島のフローネ」だったので、末娘とも、週末の土曜日と日曜日の夜に、夕食後の時間に世界名作劇場を見ることにした。昔のテレビ放送のように、続きが気になっても1日に見るのは1話だけ。続きは次の日、あるいは来週のお楽しみである。
私は、リアルタイムで世界名作劇場を見ていたような気がしていたが、実はしっかり見ていたのは「赤毛のアン」くらいだった。そのため、娘と一緒に次は何を見るか決めるのも楽しかった。
当時は今のように配信サービスが充実していなかったので、ビデオ屋さんで借りたり、DVDを購入したりしていた。
まず見たのは、私たちが大好きな「ふしぎな島のフローネ」。これは特に次女が大好きで、何度見たかわからないほど繰り返し見た作品だ。タイトルに「家族ロビンソン漂流記」とあるように、嵐に遭ったロビンソン一家が無人島へ流れ着き、そこで暮らしていく物語なのだが、その家族のあり方がとても良く、無人島での工夫に満ちた暮らしも魅力的だった。
そこから、
「フランダースの犬」
「ロミオの青い空」
「私のあしながおじさん」
「ペリーヌ物語」
「ソム・ソーヤの冒険」
「愛の若草物語」
などを見た。また、世界名作劇場ではないが、「未来少年コナン」や「アルプスの少女ハイジ」、「宝島」なども楽しんだ。
「トム・ソーヤーの冒険」や「宝島」では、怖がりの娘が本気で怖がったり、「若草物語」では主題歌を替え歌にして歌ったりした。
「ペリーヌ物語」は、次回予告ですべてのあらすじを話してしまうので、娘たちと大笑いしたものだ。今のタイパ・コスパ重視の時代では、あのゆったりしたテンポは最後まで見続けられなかったかもしれない。けれど、子どもとの時間を大切にしながらゆっくり見ていると、途中からハラハラする展開になり、最後には感動して涙した大好きな作品となった。
娘の中学受験を機に、その習慣は一旦終わった。だがその後、中学生になった娘が一人で見ていたアニメが気になったことや、共通の話題にもなると思い、再び「一緒に見よう」と誘った。その頃からは、娘が見たいアニメを一緒に見るようになり、毎日夕食後に1話ずつ見るのが日課になった。
「ハイキュー!!」
「ブルーロック」
「僕のヒーローアカデミア」
「Dr.STONE」
などである。
私のお気に入りは「ハイキュー!!」で、あの作品を見なければ、バレーボールの面白さや奥深さを知らないままだったかもしれない。娘はすでにだいぶ先まで見終わっていたのだが、私に付き合って第1話から見直してくれた。映画も娘と一緒に観に行った。
そして大学受験も終わり、これまで見てきたシリーズもひと段落して、「さて次は何を見る?」という話になった。自由に見ることができる作品が多すぎて、どれが良いのかわからない。三女がまだ小さくて見ていなかった「進撃の巨人」(これは次女と漫画もアニメも堪能した)をもう一度見ても良かったのだが、最終的には次女おすすめの「キングダム」に決まった。
本来ならば受験真っ只中の2月、娘にはたっぷり時間ができたので、毎日順調に見進めていた。だが4月からは花の大学生。アルバイトにサークル、友人との予定などで夜に家にいないことも多く、なかなか先へ進まない。
この大作、果たして何シーズンまで一緒に見続けられるだろうか。
最後まで一緒に見終えるのは難しいかもしれない。それでも、一緒に楽しめる間は、この時間を思う存分楽しもうと思う。
