オザケンライブと一周年

625()、オザケンこと小沢健二の初ライブに行ってきました!

90年代のオザケンのライブの楽しそうな映像を見てから、長年行きたいと思っていたライブ。

やっと念願叶ってチケットを手にしたのが2020年。

そこから一年延期のお知らせが届き、昨年再延期となったものが、ようやく行けたのです。

2年間どうなることかと思いながら持ち続けたチケット。

行けてよかったー!

2年前の約束のまま一緒に行ってくれた友人に感謝です。

 

場所は有明の東京ガーデンシアター。

以前書いた「アルペジオ」や「彗星」、90年代の大好きなヒット曲なども、

30人編成のオーケストラバントで聴けるという贅沢さ。

中でも「天使たちのシーン」は、その文学的、哲学的な歌詞に、

祈りにも似た音楽、歌声に魂を揺さぶられ自然と涙が溢れました。

 

でも私が一番感動したのは、そこにいた人たち。

私と同じような年代の人、そのお子さんたち、そして90年代のオザケンを知らない若い人たちも

一緒に踊ったり、心で歌ったり。

私も「聞こえる、聞こえる!」と同じ心を感じました。

普段オザケン好きを目にしない私にとって、

「この人たちみんな、オザケンの心を愛する人たちなんだね!」

と、なんだか胸がいっぱいになってまた涙するのでした。

 

そんな感動したり、踊ったり、心で歌ったり、涙したり、の濃密な時間はあっという間に過ぎ、

最後にオザケンは言いました。

「僕のややこしい歌詞をどこかで見つけてくれて、

 そして今ここに来てくれている。ありがとう。」

「いてくれてありがとう。」

 

この言葉は、「僕の心を愛する人たちが、幻想ではなく、本当にいるのだ、

いてくれてありがとう」という意味に思えました。

そしてその言葉は私の心とも重なりました。

 

奇しくも625日は、ちょうど里葉のオープン一年目の日だったのです。

思えば2年前は、「アルペジオ」を聴きながら、銀座まで通勤していました。

その年の終わりにリノベーション工事が終わり、一つずつ準備しながら

なんとかオープンに漕ぎ着けたのが、昨年の625日でした。

それからすぐ、緊急事態宣言で休業したこともあり、あっという間の一年でした。

本当にいろいろな方が、東京の片隅に生まれた小さな場所を見つけて、

来てくださったり、関わってくださいました。

よくぞ見つけてくれて、来てくれて、関わってくれて、

本当にありがとうございました。

「いてくれて、ありがとう!」私もそんな気持ちです。

これからもいろいろな方と一緒に 少しでも良いものを生み出していきたいと思っています。

 

「ありがとう 友よ いてくれて
So kakkoii
宇宙の中に
 暗い路地の壁に 森の木に
 僕らがいたこと 標してこう」

 

「生み出してゆく 笑う目と目が
 形のない 新しいもの」

              小沢健二「薫る(労働と学業)より