第12回ブックトークが開催されました

121()に第12回「ブックトーク」が開催されました。

今回は写真のような本が紹介されました

これらの本は、しばらくカフェに置かれます。

よろしければどうぞお手にとってご覧ください

 

「ブックトーク」は、コーヒーやケーキをいただきながら、少人数で、おすすめの本を紹介し合うゆる〜く楽しい会です。聞くだけの参加もOKです

時々行いますので、ご興味のある方は、Webサイトまたは、

お気軽にお声がけください

次回は映画について語る「シネマトーク」を予定しています

 

店主紹介本

「方丈記」 鴨長明

 

前回の「徒然草」に続き『カルチャーラジオ 心に残る古典の一言」

(青山学院名誉教授 佐伯真一さん)の紹介。

 

方丈記は、高校生の頃に序文を暗記させられたことと思います。

それがしみじみと身に染みてくるのは、人生も後半になってから。

長く生きてくると、住んできた家も色々と不具合が出てきたり、場所を変わったりしますし、人も出会いや別れが訪れて、人間関係も同じように続くというわけではないなあとつくづく思います。

 

長明は、

1、安元の大火(23歳)

2、治承の辻風(竜巻)(26歳)

3、福原への遷都(26歳)

4、養和の飢饉(27歳)

5、文治の大地震(31歳)

 

このような経験から、家は儚いもの、と切り詰めた小さな家に住み、ついには方丈(3メートル四方くらい)の小屋のようなものを組み立てて住みました。

これは移動もできたようです。

そして、山での静かな暮らしを楽しみ、自己満足していました。

 

しかし、最後に急に自己反省に転じ、

「汝、姿は聖人(ひじり)にて心は濁りに染めり(しめり)」

佐伯先生の思いっきり縮めていうと

「お前、かっこだけじゃないか!」

 

住処は、釈迦の弟子である浄名居士(じょうみょうこじ)にそっくりであっても、

その行いは同じ釈迦の弟子の中で最も愚かを言われた周利繁特(しゅりはんどく)以下じゃないか。

と最後は自己批判をしているところが長明の心の若さだというのが新鮮でした。

 

こちらも原文も味わってみてください。