蝉と虫

いつも夏は蝉時雨がすごいのですが、このところ蝉が全然鳴いていません。

きっと暑すぎるのでしょう。

今年はお盆の頃も雨が続き、蝉は地上に出てから一週間の命と言われているのに

子孫を残せず死んでしまうのだろうかと哀れに思いました。
いっときは、よく家の外の柱にも蝉がとまって鳴いていましたが、短い間でした。

都会の子どもたちは蝉を見ることはあるのでしょうか。
都会で暮らしていると虫とは無縁になっていきそうですが、虫は一番身近な生命ですし、

知らない面白いことがたくさんあるのだろうと思います。
学習漫画「ファーブル」はファーブルの生涯や功績がわかりやすく描かれていておすすめです。
特に集英社の学習漫画「昆虫記を書いた虫の詩人」とポプラ社「コミック版世界の伝記」

のファーブルは奥本大三郎氏が監修をしていて、ファーブルのことがよくわかって面白いです。
奥本大三郎氏はNPO日本アンリファーブル会理事長で、虫の詩人の館の館長もやっていらっしゃる方です。
(埼玉大学名誉教授であり、フランス文学者でもいらっしゃいます)。
子どもたちは、虫取りができるような自然の中で育つのがいいと思いますが、現代の都会では難しくなりました。

私が子どもの頃はこの辺りもまだ、原っぱがあったり、木登りすることができました。

山手線の近くの側溝でザリガニ釣りをする子どももいました。

しかし、蝿もじっくり見た事がない我が子たちは、「やれ打つな 蝿が手をする足をする」

という小林一茶の俳句の意味がわかりませんでした。

蝿といえば、虫が家にいないのがあたりまえの今の子どもたちには信じられないでしょうが、

昔は、食卓の上にはハエ取り紙なるものが下がっていました。

今思うと、ありえない!ですね。

風の谷のナウシカを憧れの女性とする私は、我が子たちに虫愛づる姫君のようになって欲しいと思ったのですが、

そうならなかったのが残念です。