柳家小三治さん

柳家小三治さんが亡くなった。

私は4年ほど前、落語をYouTubeで聞くことが気に入って、いろいろ聞いていたのだが、

その時、好きでよく聞いていたのが、古今亭志ん朝さん、古今亭志ん生さん、そして柳家小三治さんであった。

生ではもう聞けない名人の落語を聞けるとは、なんて恵まれた世の中になったものだろうと、楽しませてもらった。

私が好きだったのは古典落語で、特に気に入っていたのは「井戸の茶碗」という演目である。

この演目の登場人物は皆、いい人で、サゲもいい。

 

私は当時、子どもの小学校で読み聞かせをしていたので、この落語の世界を子供たちにも楽しんでもらいたいと、

落語絵本を読むことにした。まず選んだのが「しにがみさん」である。

これを読み聞かせするのに柳家小三治さんの「死神」を聞き、読み聞かせの際には、小三治さんの小ネタを滑り込ませた。

そして肝心のサゲの箇所。読み聞かせのまま行くか迷ったが、やはりここは、しぐさオチでないと、

と小三治さんの真似をして演じてみたのである。お恥ずかしい話であるが、子どもたちには伝わったようで、安心した。

 

そのうちに柳家小三治さんが現役で活躍していることを知り、人間国宝の落語を聞いておかなくては!

と思い、なんとか機会を得て、聞きに行った。その時は77歳くらいであったと思うが、

びっくりしたのは、マクラで、当時の政権批判のようなことを堂々と話していたことであった。

小三治さんだからできるのだなと感心した覚えがある。

 

読み聞かせをした落語絵本は、もう一冊あって、それは「ねこのさら」。

こちらは、普通に読み聞かせをしたのだが、小学4年生にはサゲが難しかったのか、

サゲで爆笑したのは、担任ただ一人であった。

 

小三治さんの最後の高座は、「猫の皿」だったという。

 

小三治さん、素晴らしい落語の世界をありがとうございました。

ご冥福をお祈りいたします。